チンさんとの旅 続編 1
04-09,2012
そろそろ又日本に行く日が近づいています。今回は日本に行っていよいよ念願のバンドを組むので以前のCDを聞いたり、選曲したり、譜面を書いたりこれからの又新しい出発を感じてとても充実した日々を送っていますよ。
東京は桜が満開なんですね。去年の丁度今頃は海老原淳子さんの2枚目のCDのプロモーションツアーをしていました。東北震災の直後で本当に大変な時でしたね。いろんな事思い出しています。
4月8日は亡くなったジロキチのマスターマコさんの一周忌です。時間が経つのが早いなあ。
黙祷。
こちら今日はイースターウィークエンド。
今年はいつになく温かい冬だったので水仙や白い梨の花や黄色のフォシシア、何時もだったらまだ咲いてない花がもう咲いています。
タンポポもボチボチ出て来たのでタンポポ ポリスやっています。これは僕がつけた名前。タンポポはそのままにしておくとドンドン繁殖してしまうので見つけると即座に花を摘んでしまってそこら中に繁殖しない様にコントロールするんです。
今日は最近このエリアに引っ越して来たドラマーIan Fromanと二人で練習していました。先日 Blue Note の仕事の時に一緒にやったオルガン奏者 Ron Oswanski がここに来てリハーサルをやった時に Ian の話が出てそれで紹介してもらった訳です。なかなか良いドラマーだったから楽しかった。良い友達になったのできっとこれからも一緒に演奏する事があると思う。
チンさんとの旅 続編 1
忘れてしまう前に本当にスペシャルだった去年のチンさんとの旅の思い出を書いておきます。
北海道の旅から帰って来てから両国の下町食菜台所。春にも一度やった店なのですが僕の早稲田高校の後輩の吉田君がいつもブックしてくれる下町での仕事なんです。小さな店ですが雰囲気が良くて普段はあまり行けない下町で演奏するのはとっても良い事ですね。
翌日は栃木県の石の蔵。旅の移動には3パターンがあって電車か飛行機か車で行く訳です。今回はじめての車移動だったので笹塚のチンさんの家に行ってそこからチンさんの車ホンダオデッセーで出発。
買ったばかりのナビの使い方がよく分からなくて東北道に乗ってから二人であ~でもないこ~でもないしているうちに出口を見逃して気がついたら福島県を走っているではないか。大ショック。二人して見逃すなんて。
とにかく次の出口で降りて高速には乗らず下の道を通って石の蔵へ。まあ大ドジだったけど僕にとっては里山みたいな田舎道のドライブは最高に楽しい事。ノンビリ出来てとっても良かった。
でも時間がかかってしまったので時間ギリギリでビュースタジオに到着。手作りのお蕎麦をご馳走になってから早速演奏。ビュースタジオは目の前が畑で道からちょっと小高くなっているところにあってこんなところで音楽が出来るなんて素晴らしいです。ギターの井上智君は毎月1回位のスケジュールでそこでレッスンをしているとの事。後半には彼も一緒に入って演奏。オーナーの土谷さんはアルトサックス吹き。終わりには彼も入ってジャムセッション。楽しかった。
この那須には僕の父と関わりがあった杉井幸一さんのご家族の方がいらっしゃるのだという事を知りました。戦前ですが父は編曲者杉井幸一さんのバンド、キングノベルティオーケストラに所属していたんです。
石の蔵のある那須烏山市(旧烏山町)は城下町で歴史的な町で戦争中に杉井幸一さんの奥さんのハイカラな「よしの」先生が娘の「さちえ」さんと疎開していたとの事。そして音楽の指導者に成られて多くの生徒さんに音楽の指導をしていたので現在70歳から80歳位の年齢の方達で東京音大とかの音楽大学に進まれた人達がいらっしゃるそうです。
実はこの話はオーナーの土谷長男(マスオと読むのです)さんが全部説明してくれた事なのですが人と音楽が深く絡み合っている歴史ですね。まだまだ話があるのですが長くなってしまうのでそれは又次の機会に。
たまたま偶然のタイミングで杉井幸一サロンミュージック集としてキングレコードから最近発売されていたのでそのCDもいただいてただただ感激。
台風で藤枝市の Body & Soul はキャンセルになったので翌日浜松へ。この旅もチンさんの車で出発。東名高速を西へ。チンさんに変わって僕も途中から運転。日本の道も少し慣れて来たのでドライブが楽しい。僕はとっても安全運転です。
田町サロンは 2010 年に Bill Mays とも演奏しました。主催者の平野さんが所有するビルの一階の入り口のスペースが会場で広々として贅沢な気分にさせてくれるところです。平野さんの人柄とスタッフの方々の足並みが揃っていて気持良く演奏させていただきました。
名古屋の Lovely へ。店に直行してまずサウンドチェック。それからホテルにチェックイン。時間があったので少しノンビリ。鉄塔の下の公園セントラルパークを散歩してから演奏の前に待ち合わせた店で食事。チンさん、プロデューサーの伊藤潔、それに55レコードの五野君。その夜のラブリーはお客さんもいっぱいで熱い夜だった。CDも沢山売れて休憩時間に店の外のベンチに座ってサイン。
もう何度と訪れているラブリーですが店のスタッフも良いしミュージシャンを愛するオーナーの河合さんの顔を見ると何ともリラックスして居心地良くなってしまいます。ここも本当に歴史がある店ですね。
翌朝は店に楽器を取りに行く前にチンさんとウナギを食べに行く事に決めていたんです。いば曻。でも行ったら店は休業。ガックリ!
仕様がないのでもう一軒まつやデパートの上に美味しいウナギ屋さんがあるというので何とか見つけて行ったのですがもうすでに人でいっぱい。待ち時間が2時間だって。
諦めて同じ階にあった中華へ。美味しかったけど少し気落ちして二人でトボトボ歩いてラブリーへ。店ではボーカルの丸山繁君がクラスをやっていたので久しぶりだったので話になってしまう。
楽器を車に積んで次の店犬山の Contrail へ出発。
Contrail は 2009 年に始めてチンさんに連れて行ってもらった店。自宅を改造して作ったお洒落でモダンなお店で住宅街なのに隣にまだ少し畑が残っていたり、入り口のところにラズベリーがなっていたり、奥さんが手作りリで自然な物を材料にして作るデザートがなんとも美味しくて全て僕好み。忘れられない場所なんです。ご主人の藤田さんは現役の自衛隊のパイロット。そこで店を Contrail という名前にした訳ですね。とっても素敵なカップルですよ。
楽器をセットしてサウンドチェック。美味しいコーヒーとデザートをご馳走になってから今晩泊まるホテルへ。今日は演奏するまでに時間があるしすっかりリラックス。
ホテルの駐車場に車を止めている時に気がついたのです。僕達の荷物を名古屋のホテルに忘れて来てしまった事に。二人で顔を見合わせてあまりのドジに言葉なし。
そうです、又名古屋まで戻ったんです。片道1時間半位だったのでまあ助かったけどもっと遠かったらどうしたんだろうね。
言い訳だけど朝のウナギが悪いんだよ。あれで調子が狂ったんです。
本当だったらラブリーで楽器を積んでそれからホテルに戻って荷物を積む予定だった。でも二人とも忘れてしまうんだからどうかしてるよね。だからそれから以後は何時も指差し確認。3回。さすがにこれで僕達のドジは終りになりました。
でもこの後に....
ホテルにチェックインして着替えて早速店に戻る。少し時間があったので気分転換のために途中で見た木曽川まで散歩する事にする。夕方になって来ていたけれど暑い日だった。いくら歩いても近いと思った木曽川には行けそうも無いので途中から横道にそれて畑のなかを歩く。少し風も吹いて来て畑仕事をしているおばあさんの姿、夕陽。とっても平和な気持になって心も落ち着いて、時間も無いので店に戻る事にする。しかしいくら歩いても店が見つからない。迷子。始まる時間も迫ってるし焦っちゃって、連絡のしようも無いし、人に聞いてもそんな店がある事すら知らないみたい。きっと店の前を通り越してしまったんだろう、それしか無いと決心して来た道を戻る。走りました。正解。スタート時間を数分遅れて店に駆け込み。そのまま演奏。事情を知らないので時間には遅れて来るし汗だくの僕を見てチンさん変な顔してた。ゴメンなさい、チンさん。
なんでそんなドジをするんだろう。自分に自信が無くなりそうになったけど、まあ暑かったしいろいろあった日だったからね。シュン。
沢山の手づくリのゴチソウで打ち上げ。楽しい時をありがとうございました。
翌朝は2年前に来た時に連れて行ってもらった極上のお寿司屋さんへ又行く。本当に美味しいんですよ。何でこんなところに???
不思議ですね。
東名を僕の運転で一路富士市へ。ケルンは2度目。2010 年にBill Mays と来たのが最初。この店はステージが広いのが良いですね。
この店も最近発生した地震でかなりの影響があったとの事。お店の営業にも関係して来るので大変だと思いました。
今夜は泊まる予定でいたのですがホテル代も無駄だし終わったらそのまま東京に帰る事にしました。ですからサウンドチェックの後はそのまま店に残り始まるまで時間をつぶしていました。僕は又海の方にに向かって散歩。このあたりは工場地帯で海岸まではたどり着けなかった。煙を黙々と吐いている高い煙突。汚い運河沿いにある人気の無い道を散策していました。空気も臭くて良くなかったなあ。
曇り空だったので富士山は見えなかったし、少し淋しい散歩だった。
深夜遅くなって東京に到着。
チンさんお疲れ様。
こんなアップル見つけたよ。

MASUO
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