チンさんとの旅 続編 4
08-31,2012
チンさんとの旅 続編 4 九州
この前のメッセージに書きませんでしたが8月にベースの T.M Stevens が来日していたんです。前からお互いに予定は分かっていたので東京で彼の大好物のお好み焼き屋さんに行こうという事が決まっていたのです。たまたま海老原淳子さんが休みだったので彼女の知っている広島のお好み焼き屋に連れて行ってもらいました。久しぶりそれも東京だったし、楽しかったな~、そしておいしかった。その昔僕のツアーで初来日した時にお好み焼きを知ったんです。会話の中で話が使っているアンプの事に及び彼は今このツアーでは何と16台のスピーカーキャビネットを使っているんだって。全く相変わらず。それで僕のアンプの話になって僕が今日本で持っているのはランチボックス一つ。もう可笑しくて大笑い。
T.M が淳子さんにつけたニックネームが Boo Boo 。 ガスタンクが殆どエンプティーの車で走っているので Boo Boo, Gas Station, please ! (笑) だって。
それでは九州の旅。
8月29日 福岡市 ブラウニー
羽田の第二時計台の下で待ち合わせ。今日は飛行機で博多まで飛びます。三位一体(これで漢字はいいのかな?)って知ってますか。飛行機に乗るので待っている時にチンさんが首の所に手を持っていって変な事をやっているので聞いたら教えてくれたんです。要は身体の3ヶ所から同時に脈を取って乱れていなければ大丈夫という事で、もし乱れていたら飛行機には乗らない。不吉な事が起るよっていう知らせなので、と言うことは飛行機が落っこちる事になるから。このところ変な事ばかり続いているのでチンさんも縁起を担いだんだね。
大丈夫という事で飛行機に乗ってあっという間に博多へ。空港にはブラウニーの中富さんが迎えに来てくれていました。店に向かう車の中の話題はセシルの事。みんな信じられない出来事ですからね。
ブラウニーは2年ぶり。前回もチンさんに連れて行ってもらったんです。
この九州の旅にチンさんは自分のベースを持って来ていません。弟子の太郎さんが福岡に住んでいるので彼のベースを借りる事になっているのです。彼の楽器はチンさんが東京で買って選んであげたやつなのでチンさんもどんな楽器であるか知ってるわけです。絃高を変えたいのでサウンドチエックの後あまり時間もないのに楽器屋へ。チンさんも大変なんです。
来島さんという方が僕のためにフェンダーのアンプを用意してくれました。古いのにとても良いコンディションのアンプなので嬉しかった。この九州の旅は全部このアンプを使わせていただけたので本当に助かりました。ありがとうございました。
時間が無いので店の前のラーメン屋で食事。ブラウニーは狭い小さな店ですがさすが九州、丁度訪れていたヨーロッパからのピアノトリオの連中も来店していてお客さんが熱い初日だった。
30日 北九州市 風土
これからの旅はチンさんの弟子太郎君の運転するレンタカーで移動です。朝は泊まったホテルの隣にあったロシアンレストランで3人で朝食。北九州市に向かう。
風土は僕は始めての店。先ずは楽器を搬入してサウンドチェック。今までにずいぶんいろんな人が来て演奏しているんだろうな~と年季が入っている感じがするお店ですね。
チンさんから面白い話を聞きました。数年前にこの店で演奏した時にドラムのヒロシ(村上寛)が演奏中に急に居なくなっちゃって、よく見てみるとドラムセットの隣の床に横になってしまっていたんだって。二日酔で気持ち悪くなっちゃって。それで来ていたお客さんが怒ってお金返せっていう騒ぎになってしまったとの事。大笑い!
ホテルにチェックインして時間があるので近くに見える松林へ。何とそこは昔あった長崎街道の名残りでほんの200m位かな、松林が残っているのです。説明文を読んだりしてヘ~っと感心。しばらく行ったり来たりてから近くの回転すし屋に入って腹ごしらえ。
煙草の煙もんもんの中での演奏。休憩時間に外に行ってみると近くにあまりひと気のないアーケードの商店街があって歩いて行くと駅がすぐそばにありました。けだるい晩夏の夜だったな~。
終わってから食事に連れて行ってもらった海鮮物のお店は店長始めスタッフの威勢が良くて美味しかったし楽しかった。自分で海に潜るので真っ黒で精悍な身体つきの店長は音楽好き。若いミュージシャンが集まる店なんですね。ジャズギター青年がいて一曲弾いてくれたんですよ。
31日 伊万里市 グラスホッパー
又高速に乗って逆戻り。博多を通り越して伊万里市へ。途中から高速を降りて一般道。道端で梨を売っている出店があったので止めてもらう。伊万里梨。皮を剥いてあるサンプルの梨を店のおばちゃんが沢山食べさせてくれるので食べているだけでは悪いので買ったよ。ジューシーでサクサク。甘みがいっぱい。
グラスホッパーに着いたのですがまだ誰もいないのでやる事無くぶらぶら人が来るのを待つ。道のすぐ角に樹齢数百年はあろう大きな木が生えていてその隣にちょこっと小さな神社が建っています。そこにも又歴史があるんですね。やはり海に関わる事が書いてありましたよ。
店の前の道の反対側にちょっとした野菜屋さん、おばちゃんがいろいろ並べたりしていて美味しそうなイチジクが有ったので買いました。そんなこうのしていたらやっと店の人が来る。
ここは何時も音楽をやっている店と言うよりも今日のために使わせてもらっているという感じのお店でした。狭いしサウンドシステムも無いので今日はアンプ無しでチンさんは演奏する事にする。
ホテルにチェックイン。時間があったので少し休んでから散歩へ。ホテルの裏に川があったので川に沿って歩く。お寺があったり車道を越えると学校がある。坂を上り中に入って行くと小高いところにグラウンドがあって皆でサッカーの練習をしている。夕方になりそよ風が吹いて来て気持ちいい。
又道に戻りぶらぶら行くと大きな白川仏具店を見つける。今日の主催者白川さんのお店です。チンさんが前来た時に夜遅くそこに連れて行かれて気味悪かったなんて言っていたんですよ。
お腹も空いてきた。古い普通の民家にうなぎののれんが出ている。面白そうなので入ってみる。茶の間に座って鰻丼食べて来ました。おいしかったよ。
店までは少し遠いけれど歩いていけない距離ではないので早めに行く。伊万里焼で有名な町なのでお土産にでもと思って道すがら陶器屋さんにも入ってみる。その事を白川さんに話したらそれなら明日の朝秘窯の里に連れて行ってくれるという事に決まってしまいました。
太郎さんの楽器もチンさんが調整して弾いているとだんだん音が良くなって来て今夜はアンプ無しなのに全然問題なし。お客さんがいっぱいだったのでちょっと騒々しかったけれど僕達は気にせず楽しんで演奏。
9月1日 佐賀市 シネマ. テーク
朝約束した時間に白川さんがホテルに車で迎えに来てくれて2人で秘窯の里(大川内山)へ。ここだけでゆっくり一日を過ごしたいなと思ったほど見たいものがいっぱいあった場所でした。鍋島藩と伊万里焼歴史ですね。ちゃんと気に入った物も見つけたのでお土産物も買いました。
なるべくサッと要点だけを書いて次に行こうと思うのですが思い出しながら書いていると親切にそうやって僕のために時間を作ってくれた人々との触れ合いの事を書かずにはいられないんです。
白川さん本当にありがとうございました。
佐賀市は前にチンさんと一度来ていました。今日チェックインしたホテルはその時とは違い新幹線の駅の反対側だったので街の様子が全く違うので最初は始めて訪れた町だと思っていました。
シネマ.
テークは始めての店。オーナーがオーディオマニアである事が店に入ればひと目で解る程スピーカー等のオーディオ機材が店中にあふれています。店で出してくれたピザがおいしかった。
2日 熊本県荒尾市 テスタローリ
テスタローリはイタリアンレストランでこの日の演奏会のために使わせていただいたんだと思います。
サウンドチェックの後時間があったので店の前の道の反対側が丘になっているので行ってみる。人っ子一人いない緑がいっぱいの坂道をどこまでも歩いて行くと鉄塔がある建物が頂上に見えて来る。急に開けて風が吹いている。目の前はパノラマ。後で調べたら有明海と雲仙岳だったんだよ。ワオ~!
今夜はアンコールにチンさんが書いた大牟田ジャズクラブのテーマ曲。パスタで打上げ。楽しかった。
3日 鹿児島市 リレット
高速を鹿児島に向って走ってPAで食事。入ったレストランにはどういう訳だか中学生位の若いアメリカ人の学生が沢山居て彼等がトンカツや丼ものを食べているのを見ると可笑しかった。きっと交換学生で日本に来ているんだね。
途中かなり深い山の中を走っていた時もあった。どの辺だったんだろう。
お店に到着。又早くて店がまだオープンしていないので待ちぼうけ。
ここも前に一度チンさんと来ているお店。リレットは女性の名前。この店のオーナーなんです。彼女はフィリピン人の素敵な歌手。でももう日本に来て長いのですっかり日本人。鹿児島人かな。青山のBody&Soulの京子さんにもすごく気に入られて年に数回東京に行って出演しているんです。ご主人の古川さんはギター弾きなのでいつもは二人で一緒に演奏しています。二人とも温かくて優しくてすごく良いカップルなんですよ。
今夜はリレット以外にもとっても可愛い娘さんのエミリーの歌と、この前来た時にも一緒に演奏したカッコいい若手の地元のピアニスト木下君も加わって数曲共演。又楽しい夜だった。
翌朝は太郎さんとお別れ。彼は一人でベースとアンプを積んで博多へ車を運転して帰りました。お疲れ様でした。
古川さんの運転で空港まで送って頂く。途中煙もくもくの桜島が見える海沿いの路をドライブしてくれて観光気分。美味しいお蕎麦屋さんにも連れて行ってくれたりもう頭が下がる程心からもてなしていただきました。リレット、古川さん本当にありがとうございました。
これでやっと旅の中間地点ぐらいです。まだまだこれから続くんですよ。
それは又後ほど。
8月31日 2012年
MASUO
- 関連記事
-
- チンさんとの旅 続編5
- チンさんとの旅 続編 4
- 残暑お見舞い そしてチンさんとの旅 続編 3