3本のギター
03-15,2019
又日本に行く日が近づいています。
楽しみにしていますよ。
3ヶ月という期間は長い様で短いですね。
出発する時は何時もの事でだいぶ慣れてはいるのですが、新しい冒険が始まるワクワク感と同時に又しばらく住み慣れた巣を離れるさみしさもあるので心の中はいろんな感情でいっぱいです。

#1 夏ギター #2 冬ギター #3 春秋ギター
3本のギター
昨年の秋日本から帰って来る直前にしばらく音信が無かった昔からの知り合い大阪の山本淳二君からメールが入りました。
ギターを自分で製作する事を決心して今試験的に作っているのでその楽器を試しに僕が弾いて僕の意見感想等を聞かせてほしいのですが... という内容でした。
山本君と出会ったのは僕が一連のエレクトリックバードのアルバムを作っている頃になります。
ギターと音楽を愛する好青年でした。
まめに手紙を書いてくれていろんな質問や自分の曲を演奏して録音したカセットテープを送ってくれたり、ニューヨークまで来て会ったりもしました。
東京に出て行って小西徹さんにも師事していたそうですが30歳になってプロになるのは諦めて大阪に戻り今のモノづくりのプログラムの仕事を始めたそうです。
そして月日が経ち60歳を手前にして長年の夢を叶うべくギター作りも始めた訳なのです。
その山本君が自分でギターを作り始めたという事なので興味深々で二つ返事で引き受ける事にしましたが、一旦入り込むとそれはそれは内容の深い事で、これは完全にチームワークである事に気がつきました。
計らずもこの冬は送られて来たこの3本のギターと毎日を過ごす日々となりました。
僕は極端に言うと気に入ったギターが一本あればそれだけで他には興味を持たないタイプなので今回の様に同じ様な楽器三本を弾き比べるという僕としては今までやった事がない全く新しい経験をさせてもらって山本君には感謝しています。
ブランド名をazucar (スパニッシュで砂糖という意味)と命名されたこのギターはGibsonのByrdlandタイプのショートスケールのフルアコのギターです。
こちらに3度に別けて別々に送られて来たギターは Shirleyがその様に呼び始めたので #1 が夏ギター、#2 冬ギター、#3 春秋ギターと僕達は呼んでいます。
一本づつ微妙にピックアップや作りに違いがあり今のところの僕のフェイバリットは#2 冬ギターです。
デリケートで優しい音がしていて本当に素晴らしい楽器だと思います。
この楽器を弾く事によって僕が最近忘れていた自分の一部を又感じさせてもらっています。
そして改めてギターという楽器の持つ音の深さを再発見ですね。
このギターを弾いていると自分で最近はあまりやっていなかった演奏上の方向や可能性というか、面白さみたいな物を再び感じさせてもらって僕の音楽の中に新たな閃きや情熱が湧いて来るのを感じています。
特にコードを弾いた時のこのギターの音の気持ち良さはスペシャルです。きっと僕の演奏を想像しながら、僕が気持ち良くなる様な音が出る様にと作ってくれたギターなのではないのかと自分なりに勝手に決めています。😄
最近このWebsite 上で僕が演奏する曲の事などが書かれていましたね。
昔からずっと僕の音楽を聴いて来てくれている人達(山本君もその1人)が書いてくれているその内容を読む事で久しく自分で忘れかけていた事に気づかされたりもしています。
周りの人々から素晴らしいアドバイスをもらっているんだなと思うのです。感謝感謝です !
僕はつくづくラッキーですね。
理想的な状況から生まれたこのギターは今の僕にとっては最上の最高の贈り物となりました。
このギターにさらなる課題は実戦に向けてのタフさを求めています。一本のギターでソフトからハードまでいろんなタイプの音楽に対応出来るのが僕の理想です。
どうなって行くのか本当に楽しみです。
もうすぐですね、又会場でお会いしましょう。
3月15日 2019年
MASUO
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COMMENT
山本さんとはヤフオクで知り合いになりまして、フルアコの内部サーキットとピックアップのハンダ付けのご依頼をいただき、今もピックアップ等の談義をさせていただいています。
多分ですが私が依頼を受けたのは春秋ギター?かなと思います。
こうやって、自分もかかわったギターが海を渡りニューヨークにあって、弾いてらっしゃるというのは感慨深いものがあります。
突然のコメント失礼致しました。
このギターの製作にかかわられている方からコメントいただけるとは嬉しいかぎりです。
とても奥深い作業のようですね。きっと、突き詰めようとするときりがないくらいなのでしょうけれど、このチームで1つの理想に近いものが生まれるといいなと思います。
引き続き製作に参画してくださっているとのことで、よろしくお願いします。
昨日山本さんからお電話いただき、今日本に帰国されていてお会いされたお話をされていました。
そこで、私がワイアリングしたギターが増尾さんお気に入りの冬ギターであることをはじめて知り、光栄に思います。
ただいま山本さんからご依頼を承りましたテレキャスタータイプの2Hのワイアリングも昨夜完成致しましたので、近日中にギターが完成すると思います。
私、主にヴィンテージワイアーとヴィンテージソルダー、ヴィンテージキャバシターを取り扱い、また自己のプロデュースでフェンダータイプのブロンズ製のへヴィーネックプレートの製造販売を個人でやっております。
今回のテレキャスターにもヴィンテージワイアーやキャバシター、ソルダーをふんだんに盛り込みサウンドチューンを施しましたので、いつの日か増尾さんに弾いていただける日を楽しみにしております。
春秋ギター ではなく 冬ギター だったのですね!
2Hのテレキャスター タイプ のワイアリングも手がけられたのですね!
その最新作の音を私たちリスナーが聞かせてもらえるかどうかはわかりませんが(増尾さんの春のツアーが残り少なくてタイミング的にどうなるかわからないですし)、増尾さんが試奏されるときが楽しみです。
様子を教えてくださってありがとうございます。